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福澤研究センター講座2021

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福澤研究センター講座2021年度 「福澤諭吉再考」

福澤諭吉は、幕末・明治時代の日本を代表する人物としてこれまで多くの研究や評論で論じられ、この大阪シティキャンパス講座でも、各年度それぞれにテーマを設定してさまざまな「福澤論」を講じてきました。それでも、福澤の思想や多様な活動とそれらが日本社会に与えた影響については、まだまだ多くの論点が残されています。そこで、今年度は「福澤諭吉再考」と題して、専門分野の異なる5人の講師が、これまであまり取り上げられなかった論点も含めて、福澤や門下生についてさらに深く考えるための材料を提供したいと思います。

開催時間

14:00~16:00(13:00よりZoomに入室可能)

開催方法

オンライン開催(Zoomウェビナーによるライブ配信)

オンライン講座 受講申込 ~ 開催当日までの流れ ※お申込み前に必ずご一読ください

受講料

各回1,500円(税込み) *1つのお申込みにつき、1デバイスでの接続をお願いします。

受講申込み
(Web登録)

受講申込は締め切りました。
これ以降の講座に関する問い合わせは慶應大阪シティキャンパスまでお問い合わせください。

申込み締切

各回開催日直前の火曜日まで


講座開催日程

日時

講師

内容

2021年
11月27日(土)
14:00~16:00

都倉武之

福澤研究センター准教授

「福澤諭吉の文章」

福澤は思想の中身について種々議論されますが、その思想を表明した文章の「外形」については、それほど関心が払われていません。しかし福澤において文章の「外形」は極めて深く意識され、中身とも密接な関係を有していました。このことは政治史上に福澤を位置づけるときにも、時事新報について考える上でも、重要な意味を持ち、福澤のコミュニケーションについての視座を考えることにも繋がります。

2021年
12月18日(土)
14:00~16:00

松岡李奈

中津市歴史博物館学芸員

「福澤諭吉と故郷・中津」

『福翁自伝』での「いなかの中津の窮屈なのがいやでたまらぬ」「故郷を去るに少しも未練はない」といった描写から、福澤は故郷である中津に良い印象をもっていなかったと思われることが多いです。実際には教育や実業、環境保全など様々な面で故郷の発展に寄与しており、明治4年には福澤の提言によって中津市学校という洋学校が設立されました。今回は最近発見された福澤や中津藩の資料から、中津市学校設立に向けた福澤と中津藩士との折衝の推移や「中津留別之書」に対する反応について考察し、福澤と故郷の関係性について紹介したいと思います。

2022年
1月29日(土)
14:00~16:00

横山寛

福澤諭吉記念慶應義塾史展示館専門員

「福澤諭吉における運動と慶應義塾体育会」

まず獣身を成して而して後に人心を養う」という言葉を残したように、福澤諭吉は学問と同様に、身体の重要性も主張しました。福澤は健康な身体が精神の発達の基本であると考え、自ら鍛錬するだけでなく、学生に対しても運動をすすめました。それが後の体育会創設へと繋がり、やがては陸の王者の呼称が生まれるに至ります。しかし一方で福澤は「体育の目的を忘るゝ勿れ」と過剰な運動への傾倒を諫める言葉も残しています。
福澤の運動観とはどのようなものか見つめ直し、その精神が慶應義塾におけるスポーツの発展へどのような影響を与えたのかを考えることは、教育におけるスポーツのありかたを考える手がかりとなるでしょう。

2022年
2月26日(土)
14:00~16:00

米山光儀

慶應義塾大学名誉教授、田園調布学園大学・大学院教授

「近代日本教育史の中の福澤諭吉」

大学で近代日本教育史を講じるとき、福澤諭吉は欠くことができない人物であるといってよいでしょう。森有礼や井上毅などの文部大臣経験者が取り上げられるのは、ある意味で当然でしょうが、一民間人にすぎない福澤諭吉は何故に近代日本教育史の講義で論じられるのでしょうか。
福澤を近代日本教育史に位置づけると共に、福澤を論じることで、近代日本教育史のオルタナティブを示したいと思います。

2022年
3月19日(土)
14:00~16:00

平野隆

慶應義塾大学商学部教授、福澤研究センター所長

「福澤諭吉門下の企業家たち:百貨店業界編」

福澤諭吉は、門下生たちに官僚や政治家になるより、民の世界すなわち実業界へ出て行くことを熱心にすすめ、その結果、慶應義塾出身者から日本を代表するような多くの企業家を輩出しました。そのなかでも百貨店業界は、新聞、保険、鉄道などと並んで、福澤門下の企業家が目立つ業界でした。
そこで本講演では、なぜ戦前期の百貨店の企業家には慶應義塾出身者が多かったのか、彼らの経営活動は日本の小売業と消費文化にどのような影響を与えたのかといったことについて、具体的な企業家の事例を出来るだけ多くあげて論じます。


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